(仮訳)洞窟環境から分離されたTrichosporon属新種
Nováková, A., Savická, D. & Kolařík, M., 2015, Two novel species of the genus Trichosporon isolated from a cave environment. Czech Mycology. Available at: http://www.czechmycology.org/_cmo/CM67206.pdf [Accessed November 23, 2015].
【R3-02406】2015/11/23投稿

【お読みください】
大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。

3行まとめ

スロバキアのカルスト地帯の洞窟において底泥から分離された菌を検討し、Trichosporon aggtelekienseとして新種記載した。
米国の洞窟およびポルトガルの隧道から登録された環境配列が本種の配列と一致した。
また、Sugita et al. (2005) が山口県秋吉台においてコウモリのグアノから分離した菌と同一種をスロバキアで採集し、T. spelunceumとして新種記載した。
Slovakia, Slovak Karst National Park, Domica Cave

(新種)

Trichosporon aggtelekiense A. Nováková, Savická & M. Kolařík
語源…アグテレク(・カルスト)産の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Trichosporon spelunceum
同じTrichosporon cutaneum種群に含まれる
スロバキアに分布する
洞窟から分離される
最大生長温度が30°C
ウレアーゼ試験陽性
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり日本における分布が知られている
本種と異なりキシロース、アラビノースを資化不能
本種とYM培地25°Cにおける性状が異なる
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(447/453 bp[99%]一致)
nrLSUの塩基配列が異なる(524/535 bp[98%]一致)
Trichosporon jirovecii
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(497/508 bp[98%]一致)
Trichosporon oleaginosus
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
nrLSUの塩基配列が異なる(528/536 bp[99%]一致)
山口県秋吉台

(新種)

Trichosporon spelunceum A. Nováková, Savická & M. Kolařík
語源…洞窟の
※本種はTrichosporon sp.2として言及され、のちにMycoBankにTrichosporon shinodae Sugita, Takshima & Kikuchiとして登録されたが、有効な記載を伴っていなかった。
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Trichosporon aggtelekiense
同じTrichosporon cutaneum種群に含まれる
スロバキアに分布する
洞窟から分離される
最大生長温度が30°C
ウレアーゼ試験陽性
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり日本における分布が知られていない
本種と異なりキシロース、アラビノースを資化可能
本種とYM培地25°Cにおける性状が異なる
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(447/453 bp[99%]一致)
nrLSUの塩基配列が異なる(524/535 bp[98%]一致)
Trichosporon cutaneum
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(473/485 bp[98%]一致)
Trichosporon jirovecii
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
nrLSUの塩基配列が異なる(535/551 bp[97%]一致)